ある退院支援に関わって(ケアマネジメントセンター)

私たちケアマネジャーは、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるようにケアプランの作成やサービス事業所との調整を行う仕事です。ご本人・ご家族の思いに寄り添い、在宅生活の課題について一緒に考えていきます。

ご家族と一言で言いましても、ご夫婦であったり、親子であったり、同居・別居であったりと、本当に様々だと思いますが、今回、私が担当させていただいています、ご夫婦の支援において・・・。<思いやり>や<愛情>がたくさん溢れていて、改めて本当に家族っていいなと感銘を受けましたので、少し、お話しをさせていただきます。

これまで自宅でご主人の介護を受け、生活をされていた奥様が、大けがされ救急搬送により半年くらい前から入院をすることになりました。奥様への愛情がたっぷりのご主人は毎日病院にでかけ 午後からの時間を一緒に過ごされます。奥様の好きな食べ物をこっそり食べさせてあげたり(病院からは怒られましたが・・)、ベッドのそばで優しく声をかけながら、退院を待ち望んでおられました。ところが、今回の新型コロナの感染対策により、病院での面会が全面禁止となり、全く会うことができなくなってしまったのです。

奥様のことが心配で心配でならないご主人は そのままじっとしておられません。

以前から、「何とか自宅に連れて帰りたい」との思いが強かったのですが、高齢のご主人の負担を考え、病院スタッフからはなかなか、いいお返事が返ってきませんでした。

ただ、先の見えない、会えない日々は、ご主人にとっては大変つらく

「私たちには、そんなに時間がないんです。このまま会えなくなったらどうしますか??」

と、切実な思いを訴えられていました。

ケアマネジャーとして、ご主人のできること、どうしても奥様には専門的な関りが必要なこと、自宅での生活を送るためにはどうしたらいいか??様々な情報を集め一緒に考えてきた結果、ついに・・・!!

医師・医療スタッフから退院の許可がでて、奥様(要介護5ではありますが・・)との自宅での生活が再開〜!!今、退院から3週間が経過しました。毎日、小さな不安は多々ありますが、ご主人の献身的な介護により奥様も穏やかな表情で過ごされています。ご主人も、奥様と一緒に過ごせることを心から喜んでおられます。今後も不自由なこともあろうかと思いますが、お二人の日常が穏やかに、そして一日でも長く同じ時間を過ごせるように、ケアマネジャーとしてしっかり見守っていきたいと思っています。

アイユウの苑ケアマネジメントセンター 主任介護支援専門員 丸山 美幸

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