月別アーカイブ: 11月 2018
【シリーズ】多くの看取りを通して感じたこと3(訪問看護)
今回は、87歳、膵頭部癌末期の頑固な男性の方のお話です。
この方は、黄疸が出て病院受診し膵臓癌と確定診断を受けました。手術しないと決められましたが、糖尿病も発症してしまい血糖コントロールのためインシュリン注射が開始となりました。入院中なかなか自力でインシュリンを打つことが出来ず、退院と同時に訪問看護が導入となりました。
ターミナルではありましたが、病状的には落ち着いており、一人暮らしを続け、自分で買い物に行ったり、他県に住んでいる娘さんやお孫さんが尋ねてきた時は、遠くまで外出もされていました。時に低血糖を起こすこともありましたが、それ以外は、健康な方と何も変わらない生活を送っていました。近所の方にも支えられ、友達と出かけては楽しく生活されていました。体の痛みは、「少し、チクチクする」という程度の痛みで生活に支障は見られませんでした。訪問開始から5ヶ月を過ぎたある日、多量の吐血、下血を起こし救急搬送を行いましたが、入院から4時間後にお亡くなりになりました。
この方の余命は、1年以上はあるだろうと言われていましたが、腫瘍破裂により思ったより短い命でした。毎日の血糖測定とインシュリン注射を行うために訪問看護が開始されたのですが、訪問するとすでに自分で行っており、看護師は数値の確認だけを行うことが多くなりました。訪問回数を減らすことを提案したのですが、「毎日来てほしい」と言い続け、家族と相談の結果、安否確認も兼ね、毎日訪問を行いました。訪問時は、自分の作ったお餅や焼き芋を看護師に振る舞い、アルバムを見ながら亡くなった奥さんの話や、自分の故郷の話を楽しそうにされていました。一人暮らしのご本人様にとっては、看護師が来る時間を楽しみにされていたようです。多量の吐血、下血を起こしたときは、もっと早くに前駆症状に気づいていたら、命を落とすことはなかったのではないかと後悔しました。しかし、医師より、「手術をして施設に行くように促したが、最期まで自分の生きたいように生き、好きなことが出来て本当によかった」と言われ、私達看護師も救われました。家族も、同じ思いを抱いたそうです。
私達は、多くの癌患者様に接する中で、自分の行った看護が、本当に正しかったのか、いつも考えさせられます。最期の時を迎えた時に、本当にご本人様の望んだ最期だったのか、医療従事者のエゴで終わっていないか常に考えるところです。多くの看取りの中で感じることは、人の命は長さではなく、「どのように生きたいのか、生きたのか」が重要ではないかいうことです。自宅で最期を迎えるということは、死を待つということではありません。いかに「自分らしく生きる」か、生き方を選択することではないかと思っています。
訪問看護サービス 管理者 岡田千恵子
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続・「やまぐち働きやすい介護職場宣言」の認証(法人事務局)
この度、既に「特別養護老人ホームアイユウの苑」が認証を受けている、「やまぐち働きやすい介護職場宣言」の認証について、法人内の5つの事業所も宣言・認証を受けました。
「やまぐち働きやすい介護職場宣言」とは、介護サービス事業所が、就業環境の改善を通じて、「スタッフ一人ひとりが、やりがいを持って、働き続けられる職場づくりに向け、主体的に人材の確保・育成に取り組むこと」を宣言し、これからの進路を考える若者や、介護への就職を志す求職者の方等に情報を発信する制度です。
介護人材の不足が社会問題化していますが、すでに働いている職員がずっと働きやすく、新しく働いてくれる仲間が「働きやすい」と思ってもらえるような職場に、各事業所はもちろんのこと、法人を挙げて、これからも近づけるよう努力していきたいと思います。
ホームページ「やまぐち働きやすい介護職場宣言」の当施設のページは以下の通り。
・地域密着型介護老人福祉施設アイユウの苑しおはま
http://www.kaigo.pref.yamaguchi.lg.jp/sengen/pub/42
・地域密着型介護老人福祉施設アイユウの苑ゆめタウン
http://www.kaigo.pref.yamaguchi.lg.jp/sengen/pub/43
・アイユウの苑グループホーム
http://www.kaigo.pref.yamaguchi.lg.jp/sengen/pub/44
・アイユウの苑ホームヘルプサービス
http://www.kaigo.pref.yamaguchi.lg.jp/sengen/pub/45
・アイユウの苑デイサービスセンター
http://www.kaigo.pref.yamaguchi.lg.jp/sengen/pub/46
法人事務局 品質マネジメントシステム実行管理担当者 髙下康司
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11月20日のご様子(デイサービスセンターしおはま)
しおはま便り号外No356が発行されました。
昼食のご紹介
ご飯
味噌汁(ナス、巻麩)
白身魚の揚げ物~和風あんかけ~
さつま芋の栂尾煮
チンゲン菜とささみのわさび和え
いかそうめん
ピーマン漬け
酒まんじゅう
デイサービスセンターしおはま 生活相談員 瓜生一枝
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ふくし生活SOS出張相談会inゆめタウン長府(法人事務局)
11月17日(土)にゆめタウン長府で、『ふくし生活SOS出張相談会』を行いました。
長府地区を中心に11法人から21名のさまざまな専門職が参加し、健康チェックや物忘れ診断、ふくし相談等の受け付けを行いました。
健康チェックでは、血管年齢や体脂肪測定の人気が高く、常に順番待ちの状態でした。
次回は、11月24日(土)にゆめシティで開催予定です。
ふくし生活SOS事業は『生活課題を抱える地域住民の方が、日常生活に身近な場所で相談支援を受けられる体制を整備することで、地域福祉の向上を図ること』を目的としています。
まだまだ一般的に周知不足ではありますが、今回の出張相談会のように広報活動を積極的に行いながら、地域で生活される方々にご活用いだけるように今後も努めていきたいと思います。
法人事務局 地域活動推進委員会 中村洋文
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カップラーメンを食べよう(特別養護老人ホーム)
ご利用者様の「お湯を入れて食べるラーメンが食べてみたい」というリクエストから、初めての企画となるカップラーメンを食べる行事を計画しました。おやつの時間にミニカップラーメンを用意し、たくさんの種類の中から食べたい味を選んで頂き、召し上がって頂きました。
意外にも初めてカップラーメンを食べる方が多く、お湯を入れて3分待てずに蓋を何回も開けてしまう方や「こんなのでラーメンができるの」と不思議そうな様子で出来上がるのを待ちました。
実際食べてみると「こんなの初めて食べたよ。美味しいね」と、汁まで飲み干してしまう方が多くいらっしゃいました。
「次は味噌味を食べたい」「カレー味も気になったからまた食べたい」と、とても好評だったので、第2回をまた計画したいと思います。
特別養護老人ホーム アイユウの苑 生活相談員 石田志保
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